慶應義塾大学 理工学部 機械工学科

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富塚誠義

慶応幼稚舎から修士課程まで進んだ頃には、そのまま博士課程を経て慶応の先生になるというシナリオが自分の中にも回りの人達にもできていた。しかし、慶応義塾が大好きなのでそのシナリオに酔いながらも、6歳(私は早生まれ)から65歳の定年まで慶応義塾にお世話頂くことにある種の抵抗を感じていた。

一方、学部4年の時、研究室の輪講で、Julius Tou著Modern Control Theoryに出会い、数学が好きだった私は、線形代数、微分方程式、変分法を中心にまとめられた制御工学にはまってしまった。その後、最適制御理論、適応制御理論の本や学術論文などを読みあさり、動きの速いこの分野の最新情報を得ようとしたが、自分で何を研究すれば良いのかは暗中模索の状態だった。

そこで、井の中の蛙が外の空気に触れるため、かつ制御工学をさらに学ぶために、マサチューセッツ工大へ留学した。その時は留学後は慶応義塾へ戻れればなどと軽く考えて日本を出たが、米国に長居してしまった。最近の慶応理工学部の教授陣は一度外へ出られた塾出身者、他大学を卒業された方々が多くいらっしゃるとのことで、すばらしいことだと思う。インターネット全盛の情報社会となった今日、留学せずに世界中の最新研究情報が手に入るようになった。慶応の理工学部が、さらにインパクトをもたらす情報発信源になって教育研究における世界のリーダーとしての名声を高めて頂きたいと思う。

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