慶應義塾大学 理工学部 機械工学科

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北島暁雄

私は、内燃機関に興味があるという単純な理由から、学科選択の際、全く迷うことなく機械工学科を志望しました。折しもホンダが第二期F1参戦の絶頂期を迎えていたので、周りにいた機械科の同窓生にも、同じような人間がとても多かったように記憶しています。ただ、多くの友人が、エンジンという機械要素の集合体(これは"ロケット"でも"自動車"でもそうだと思いますが)の全体像に興味を持っていたのに対して、私の場合は、内燃機関の中でも、特に"燃焼"という現象そのものに何故か心惹かれるものがあり、基礎燃焼を取り扱う研究室に所属しました。それからは、毎日やりたいことに取り組めることが楽しくて仕方なかったため、そこへ学びに行くというよりは、遊びに行くという感覚に近く、研究室が完全に自分の"居場所"となったものでした。私にとって、物事に取り組む姿勢が、"learn"すなわち受け身に学ぶことから、"study"つまり自ら勉めて強くなることへと変わった時期だと思います。以来、私は燃焼に関する勉強を続け、現在はそれを仕事としておりますが、自分の興味の本質が何であるかを見極め、それに対して自らアプローチする、つまり勉強する方法を身につけることが出来たのは、恩師の先生を始め、お仕着せの教育をよしとせず、独立自尊を質実剛健に実践する慶大機械工学科の環境のおかげだと思っています。機械工学科で取り扱う学問範囲は極めて広いです。望めば様々な事を学べる環境が、すぐそこにあります。慶大機械工学科の学生の皆さんには、ぜひその環境を活かし、広く学んだことの中から、自分の興味を見極め、生涯取り組めるような"勉強"の対象を見いだしていただければと思います。

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