慶應義塾大学 理工学部 機械工学科

  • HOME
  • アクセス・リンク
  • English

高橋文明

私は現在、無重力下でロウソクの炎がどのように燃えるかを研究しています。将来、有人火星探査機や表面基地内などの宇宙環境における火災安全に役立ちます。2004年に国際宇宙ステーションで実験の予定です。さて実験研究者に問われる資質にはいろいろあると思いますが、まず対象とする現象の理論と計算(simulation)への理解を深め、現象を五感を通して洞察する(perception)個性的な能力を養い、自分で実際に使える体験的(hands-on)知識を積み重ね、そしてなによりもこれらを実現し新しいアイデアをうみだす原動力となる情熱(enthusiasm)を持つことが肝要だと思います。特に、実験屋としての「カン」(intuition)のようなものは、スパナを持って油まみれになることをいとわない、できるだけ若いうちに身につけておく必要があると思います。私にとって 、慶大機械工学科とは、そんな研究者の基礎を築くために必要な環境と情熱的な恩師との出会いというかけがいのない機会を与えてくれた場でした。

Page Top